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(4)釜山港
韓国における港湾労働者の雇用形態は、常用労働者として港湾荷役企業に雇用されている機械運転手等の熟練労働者と日雇(単純)労働者に2分化されている。
日雇港湾労働者の供給権はClosed Shop制度をとっている港湾労働組合が独占しており、賃金(成果給)も労働組合を通じて支払うシステムになっている。機械化が進み単純労働の需要が減少している中で、韓国政府は雇用制度の柔軟化のため日雇労働者の常用化(Open Shop制度の導入)を進めようとしている。
ターミナルの年間稼働日数は363日で、1日3交替24時間稼働となっている。ただし、本船荷役は4回の食事時間を除いた20時間となっている。
子城台コンテナターミナルの荷役作業では、船積作業はストラドル・キャリア方式、荷揚作業はトランスファー・クレーン方式と両方式の結合システム方式を採用している。ターミナルでの荷役機器管理、ヤード運営(搬入・船積・揚荷・搬出)及び荷役作業(本船作業・ヤード作業)には無線通信システム(ラジオ・データ方式)を導入している。なお、ヤードにおけるコンテナのスタッキングは5段までとなっている。
神仙台コンテナターミナルは、船積及び揚荷すべてゴムタイヤ方式トランスファー・クレーンを採用している。
(5)京浜港
京浜港におけるターミナルオペレーションは、各ターミナル毎に異なっている。東京港ではトランステナー方式とストラドルキャリア方式がほぼ半々で、他に両者の併用が2ターミナルある。横浜港では、公共、専用に関わりなく両方式が半々であり、1箇所だけシャーシ方式がある。川崎港は欧米の先進的なターミナルをモデルにしており、自動化を視野に入れたレールマウント式のトランステナー4レーンが稼働している。1時間当たり60本の処理能力をもつダブルトロリー式のガントリークレーンなど荷役機器やターミナルシステムは最新鋭の機材を採用している。
ターミナル内作業のコントロールは、各ターミナルごとに開発したオペレーション・システムを使用し、書類作成や貨物・コンテナ管理を行っている。最近のターミナルにおいてはゲート搬入時にコンテナ・スタッキングの位置を決定するなど自動化が進んでおり、ドライバーが車から降りる手間も省けるようになってきている。
京浜港におけるターミナル作業は図5−1のとおりである。本船荷役時間においては、

 

 

 

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